円の街、混沌としたイェンタウン。
話の語り手はまだ幼い身寄りのないアゲハ。
アゲハとともに住むグリコ。
グリコの兄、フニクラ。墓荒らしの仲間ヒョウ、リン。
日本人じゃないからみんなどこかしら謎めいてて
過去をもっているんだけど
そういうのを説明しないところがよいです。
みんな飄々としてる感じ。
この空気すごく好き。
ちなみに映画も有名で、
CHARAの歌う唄も好き

小説読んで唄聴いたらしっくりきます。
次は映画見なきゃです。
「月のー砂漠を
さーばさばと
さーばのーみそ煮が
ゆーきました」
こんな歌をうたいながら暮らしているさきちゃんと作家のお母さん

「さそりの井戸」「猫が飼いたい」「ふわふわの綿菓子」
こんな感じの題で、12の物語があります。
つまり私の好きなつれづれなるお話なのですが
最初からどーも違和感が。。
女性作家ににしては語りすぎな内容…おかしい!
それで北村薫を調べてみたら本名「宮本和男」
男の人だったですか!
納得。そしてミステリー作家でもあるらしい。
国語の先生もしてて教え子にはラーメンズの片桐仁がいるらしい。
書く人と作品とのギャップに驚いた作品であります

「あなたはとても運が強いと思う。だから変わった人生になると思う。
いろいろなことがあると思う。でも、自分を責めちゃだめだよ。
ハードボイルドに生きてね。
どんなことがあろうと、いばっていて。」
そう言い残して消えた千鶴。
その彼女のことを繰り返して思い起こす奇妙な夜のお話。
☆ハードボイルド☆
たくさんの管につながれながら死を待つお姉ちゃん。
お姉ちゃんの婚約者の兄、境くん。
そして私とお母さんとお父さん。
それぞれが哀しみながらも季節を乗り越えていくお話。
☆ハードラック☆
電車の中で読んだから涙は出なかったものの
泣いたあとみたいなあったかい爽やかな気持ちになれた。
その中でも忘れられないところ。ハードラックより。
境くんが姉に姉の好きだった果物の匂いをかがせると、
私も境くんも一瞬元気な姉の白日夢をみる。
「今のはみかんが見せてくれた光景だ。
みかんのほうがくにちゃんに愛されたことをおぼえていて、
なにかをよみがえらせて見せてくれたんだ。」
彼は言った。
頭は大丈夫だろうか、と私は思ったが、その後の、
「世界はなんていい所なんだろうね!」
と言った時の彼の笑顔があまりにもよかったので、
私の中でまたもやなにかが爆発し、私は大泣きした。
大切なものほど言葉にしたくなくて
そもそも言葉になんてできないんだけど
この本はそんな感じが詰まってる。
ことばがすんなり胸にひびいた。
江國香織の直木賞受賞の短編集。
印象に残ったのはタイトルの作品とじゃこじゃこのビスケット。
「何ひとつ、ちっとも愉快ではなかった。
美しくもなく、やさしくもなかった。
それでも思い出すのは、あの夏の日のことだ。
やけに天気がよかったことと、
自分が不機嫌な娘だったこと。
でたらめばかり信じる17歳だったこと。」
☆じゃこじゃこのビスケット
「私はたぶん泣きだすべきだったのだ。
そんな暗喩にみちたみたいな夢を
好きな男がみただけで胸が塞がれるが、
それをそんなに真正直に、
やさしい声で説明されるなんて大惨事だ。」
☆号泣する準備はできていた
どちらもタイトルからもう大好き。
大学一年のときは江國作品そんなに好きじゃなかったんだけどな。
今は読んでてしっくりくる。
少しだけ大人になったようで哀しいような。
大学生の男女が集まって
出会って飲んで話して
夜にドライブしたり
そして朝を迎えたり。
そんなどこにでもある一日のお話。
あー学生ってこんな感じ!
何か目的があって集まるわけじゃなく
ただ夜に群れる。
それで恋に似た想いとか
将来とか
自分についてとか
考えたりするような。
そんな空気感があるだけのお話。
映画化されていますので
どんな絵になってるのか見てみたいな。
きっとぼんやりした空気なんだろな。
でもこれ読んで「きょうのできごと」って
よく考えたら不思議だと思った。
きょうって区別は日時の上では0時に始まり終わるんだけど
感覚的には今日の始まりは朝で、寝たら終わり。
ただ学生って暇なので。
夜更かしとかよくしちゃうので。
きょうの区別が曖昧なのね

おとなになりきれない学生の時代。
やっぱり学生って特別で最高だな
